母の日 母の好きな花を思いだそう
今年の桜の開花は例年になく遅れているそうだが、満開になるとすぐに新緑の季節がやってくる。爽やかな新緑が風に揺れる頃になると母の日が近づいてくる。なんとまぁ気の早いことだと油断していると、あっという間にやってくる。何かと慌ただしい季節だけれど、日頃忘れがちな母へ感謝の気持ちを贈りたい。
目が見えなくてもいいのだけれど、一度だけ目が見えたら母の顔をみたい
盲目のピアニスト辻井伸行さんの言葉である。母へのせつない想いを表した美しい言葉だ。とても大切に思っているのについ忘れてしまうそれが母である。コロナのために会いたい人に会えない日が長く続いた。コロナが終わり自由に会える日がやってきたが、色んな事情で母に会えない人も多いだろう。
今年も会えないかもしれないので花を贈りたい、いつも会っているけど特別の日だから花を贈りたい、と思っているうちに母の日が過ぎてしまった。
・花を贈りたいが、どこに頼めば良いかわらない。
・毎年カーネーションを贈っているけど、今年は違うの花を贈りたい。
・どのような花が良いか悩んでしまう。
大抵の男はそんなことの繰り返しではないだろうか。
知っておきたい母の日の由来
母の日は米国のバージニア州から始まった。南北戦争のさなか、アン・ジャービスさんという女性が、敵味方に関係なく負傷兵の衛生状態を改善しようと活動した。彼女が亡くなった後、娘であるアンナ・ジャービスさんは母の功績を偲ぶ記念会を開催したいと考えた。
その願いは1907年5月12日母が日曜学校の教師をしていた教会でかなった。彼女は集まってくれた人に母が好きだった白いカーネーションを配った。彼女の母を思う気持ちは多くの人達に伝わり、5月12日を母の日として祝うようになる。1914年には、米国の正式な記念日となり5月の第2日曜日と定められた。女性たちの優しさが政府を動かした。
アイルランドとイギリスは17世紀からマザリングサンディがある。幼くして働きに出ている子供たちが、教会で母に会える日である。かつて日本にも薮入という習慣があった。オーストラリアの母の日は、シャトル・ヘイリンさんが、老人ホームで過ごす寂しい「忘れられた母達」を癒そうとクリサンセマム(菊)を贈ったことに始まる。その日が母の日になった。
日本でもかつて薮入という習慣があった。旧暦1月15日(小正月)と旧暦7月15日(盆)は奉公に出た子供や嫁いだ娘が実家に帰れる日である。母に甘えられる数少ない日だった。母に会いたい気持ちは洋の東西を問わないようだ。
日本で今のような母の日が始まったのは1949年である。米国に倣って始まった。母が健在であれば赤いカーネーション、亡くなっていれば白いカーネーションを贈った。その後赤いカーネーションが一般的になった。
母の好きな花を知っていますか
花を選ぶなら由来から考えてもカーネーションが無難だが他にも綺麗な花がいっぱいある。その花の中から贈る花を選びたいと思っても、どれを選んで良いかわからない、特に男はそんなものだろう。そんなときは母が好きだった花を思い出してみよう。
幼い頃いっしょに眺めた花、母が育てていた花、母が撮った花の写真、テーブルにいつも置かれていた花、記憶のなかにヒントがある。
・母の好きな花を思い出す。
・楽しい思い出をメッセージにする。
・花を育てるのが好きな母には鉢植えも良い。
年に1回のことだから一生懸命思い出そう。思い出をたどるのは悪くないはずだ。
花言葉と本数に気をつける
サトウハチローの詩に良く出てくる紫陽花(あじさい)は母のイメージが強い。ただ花言葉が「移り気」「浮気」「無常」と母に贈るのはふさわしくないように思えるが、ピンクの花の花言葉は「元気な女性」である。だからピンクの紫陽花は人気がある。みんなが好きな花には良い言葉がある、花言葉は良くできているのだ。
・「嫉妬」や「孤独」は避ける。
・色によっても花言葉は異なるのでよく調べる。
・4本や9本、13本は、気にする人がいるので避ける。
母が好きでない花を贈っても、贈らないよりは数倍良い
考えてもどうしても母の好きな花が思いだせない、決まらない、考えるのが面倒臭くなった時は唯我独尊で自分の好きな花を贈れば良い。
・遺伝子の半分は母、好みは似ているはず。
・潜在意識に子供時代の記憶があるはず。
・孫が選んだ花に勝てる母はいない。
もし母が嫌いな花を贈ってしまっても、贈らないよりは数倍良いのである。
子供が口にしないことでも母親は理解している
ユダヤの諺に「子供が口にしないことでも母親は理解している」というのがある。母は子供がなぜその花を選んだかをわかってくれる。どのような花を贈られても嬉しく、たとえ野に咲く一本の花でも嬉しいのだ。照れくさいので文句は言うかもしれないが。
それでも決まらなかったら花は諦めてスィーツや果物にしよう。一緒に食べればさらに良い。
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